・和彫りの種類
伝統とされている和彫りは主に、龍、鳳凰、虎等が代表的な図柄となっています。
重厚感のある和彫りにマッチしたこれらの柄を好んで入れられるかたは多く、また、それぞれの図柄には想いも込められていることが多いです。
前述した図柄ももちろん人気ですが、これ以外にも人気な図柄が鯉で、鯉は滝登り、登竜門などのいわれから出世の祈願の象徴と呼ばれています。
これを体に彫ることで立身出世のイメージとなり、縁起の良い図柄とされているのです。
男性がこれからの人生の苦難も突破できるように、と鯉のぼりがあげられるように、同じように鯉の図柄は、海外の方にも人気の図柄となっています。
昔のように社会的に隠すものとはされていなかったころとは違い、いまは刺青を入れるとリスクが伴います。
それでも刺青を好んで入れる方はやはりこれらのような決意、想いをこめて入れられるかたも多く、ファッション的な意味合いよりもこのように、自分への決意の表れのような形でいれる方もいます。
とくに和彫りはファッションよりも伝統として残っているものなので、力強い龍、神仏の類とされる鳳凰、勇猛な虎、のぼり鯉は代表的な図柄として、古くから現代まで愛されている図柄といえるでしょう。
その図柄上消すのは簡単ではない刺青ですので、一生のものとして自身に刻むべき決意を表しているかたが多いです。
恐怖心を抱く方も多いですが、刺青は本来祈り、想い、決意を身体に刻み込むものなので、和彫りは特にそのルーツにそっているものと思われます。
・和彫りの痛み
刺青を入れる上でやはり気になるのは痛みかと思われます。
比較的痛みがマシな部位、痛みが強い部位はありますのでそこを踏まえたうえで刺青を入れる場所を考えるとよいかもしれません。
和彫りは背中全面、肩周辺、足など様々な部位に彫られていますが、心臓に近い部分、わき腹、尾てい骨周辺は特に痛いといわれています。
比較的痛くないとされているのは腹部ですが、それでも個人差があります。
和彫りは大きな柄を入れるのがやはり、和彫りに憧れる人は理想かとおもいます。
となるとかなりの高確率で痛い部分の施術を、しかも長時間行うことになりますのでしっかり覚悟して臨みましょう。
和彫りの仕上がりの重厚感は、さすが伝統といえるほどによいものです。
それを半端彫りのままでおいておくのは非常にもったいないものなので、入れるときは痛みを覚悟し、どうしても我慢できない場合は彫り師と相談しながらゆっくりでも進めていくことをおすすめいたします。
身体を傷つけていれるものなので、入れている間以外に治癒期間もあり、その期間は痒みなどに悩まされます。
痛みよりそちらのほうが辛いという方が大半なので、生半可な気持ちでいれるのはけしておすすめいたしません。
それらの覚悟をもって、乗り越えた先には美しい和彫りが自分の身体に刻まれているので、これ以上ない満足感が得られることでしょう。
実は医療面にも役立つ刺青
過去に大やけどを負って深刻な傷跡が残っている。乳房の手術をして乳輪をなくしてしまう。そんな方も中にはいらっしゃいます。
タトゥーとはマイナスな印象を持つ方が多いでしょうが、そんな方のためにもタトゥーは彫られており、それら傷跡の上からタトゥーを彫って綺麗にカバーをする、
また乳輪を刺青で形成するなど、医療として役立つ場面もあるのです。
傷跡のカバーで上から鮮やかな図柄を彫る、これに関しては否定的な意見を持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、
その傷を負った状況によっては、傷跡を見るたびに嫌な思い出が蘇ってしまう、という方もおられるでしょう。
そんな方の精神的なケアとして、鮮やかな刺青を利用される方もいるのです。
ファッションの面として利用されているかたもいれば、このように傷跡を隠す手段として刺青を用い、身体に美しい図柄を彫ろうと決める方もいらっしゃいます。
もちろん状況によっては難しい箇所もありますが、そちらもプロの彫り師が丁寧にカウンセリングを行い、できる限りの努力をしてくれるでしょう。
特に歴の長い彫師は、肌の状態を見てどのように経過するかなどを予測することができます。
多くの経験から最善の方法をとって施術をおこなってくれますので、もしどうしても消したい傷跡があり、それにタトゥーを用いたいとお考えの方がいらっしゃいましたら一度ご相談ください。
辛い思い出の上から美しい図柄を入れてもらうと、どこか晴れやかな気持ちになった、という方も多くいらっしゃいます。
・好みのモチーフを探す
様々な図柄を彫ることができる技術を持った彫り師は、一種の職人です。
修行を経て鮮やかでリアリティ溢れる作品を生み出すことが出来るようになった彫り師は、アレンジなどの相談もこと細かく聞いてくれ、可能な限りその要望を叶えてくれます。もともと彫ってもらっていた図柄の雰囲気を変えたい、色を入れたい、そういった要望があれば遠慮なくカウンセリング時にご相談ください。
店舗によって得意な図柄も異なり、Sol Design Nagoyaでは特にブラック、グレー、和彫りを得意としている彫り師が多く在籍しており、その分野でのデザインやアレンジに高い技術を持っています。
また自らの身体にも彫ることでその後の経過なども実際に体験しており、どういった経過をするかなども自身の体験談を踏まえて教えてくれます。
基本スタジオのホームページをみると、得意なデザインがわかりやすいですが、そこに掲載されていないデザインも対応していることがほとんどなので、彫って欲しい図柄は積極的に相談しましょう。
和彫り、ブラックタトゥーは特に主張が激しいものなので、人の目にも触れる可能性が非常に高いものとなっています。
そうなると自分が最も納得できるデザインがほしくなるのは当然のことなので、妥協せずに出来る限り、自分の要望を突き詰めてタトゥーを楽しんでください。
【著・Webライター】