・海外の人に人気な縁起物
日本に比べて海外では刺青という文化はさほどマイナーなものではなく、寛容であるところが多いです。
その外国の方に人気の和彫りが縁起物で、鯉等はもちろんですが打ち出の小槌、だるまなどが人気のデザインとなっています。
特に打ち出の小槌は人気で、海外の方が好んで入れられる和彫りであり、鮮やかなカラーのものからモノクロのものまで人気となっており、またそれと一緒に日本語の文字を入れて和彫りを楽しんでいる方も多いのです。
洋彫りも人気ですが、和彫りには和彫りにしかない独特の雰囲気があり、それを目当てに日本人の彫り師の元に赴き、和彫りを彫ってもらうという方も多くいらっしゃいます。
他にも亀の和彫りも人気で、特に甲羅に藻が生えたものは長寿を意味するということで縁起物として人気があり、愛用されている方も多いです。
打ち出の小槌、亀など金運や健康祈願を祈ってこれら和彫りの図柄を希望される方もおり、和彫りは昔からとても人気な図柄といえるでしょう。
本来祈りを込めて彫られるものなので、そのような捉え方をもって刺青を入れる方はやはり多く、刺青が一つの人気ファッションとして取り入れられている海外では、より馴染み深くこれら刺青、そして和彫りを取り入れられているように思います。
衣服で隠れている部分に大きな縁起物を刻んでおくことにより、より気持ちの上で秘めたお守りとしての価値が生まれ、より愛着のわくものに仕上がっているといえるでしょう。
・カバーアップに人気の和彫り
カバーアップとは、もともと彫っている刺青の上から違う刺青を入れるものであり、一生消えないものである刺青を若いときに適当な柄、いたずら彫りを入れてしまいそれを後悔している方が入れるものとなっています。
このカバーアップに適しているのが和彫りであり、重厚感のある和彫りはもともとの刺青の上から入れても元の刺青が非常に目立ちにくくなり、より美しい刺青を目指すことが出来ます。
また他にも傷跡を隠すなどの目的でこれら刺青を用いる例も多く、そのときにも和彫りは活躍するのです。
日本では傷跡そのものを残しておくほうが印象としてはいいかもしれませんが、あくまで客観的な印象であり、傷跡を一番けしたいと望んで入れるのはご本人です。
ご自分で考えたうえで隠したいと思い入れる場合にも、和彫りは活躍し、もともとの傷跡がほとんど見えないレベルまできれいに隠してくれます。
また、他にも昔流行していた柄を今の人気の図柄にしたいと考えたとき、和彫りは融通が利きますので、もともとの彫り物にあわせたまた新しい和彫りを入れることができます。
上から全く違う図柄をいれたい、となったときは、潰しなどが多い和彫りを選ばれやすく、そのカバー力はトライバル柄などよりも優れているといえるでしょう。
またもともといれていた和彫りのぼかしにさらに入れたい、という要望にも応えやすく、もともとの肌の色になじみやすく、鮮やかな色合いの和彫りを入れることも可能です。
【著・Webライター】